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『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち』(皓星社)『イスラエルについて知っておきたい30のこと』(平凡社)刊行記念トークイベント 早尾貴紀×丸川哲史「「文明と野蛮」を問い直す―パレスチナと日本から世界地図を描く」

日々更新されるパレスチナ人の死者数、止められないイスラエル軍の破壊活動、それを黙認し続ける欧米世界――「日本のわたしたち」には何が出来るのか?
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「遠い世界の出来事」であり、「複雑な宗教対立、紛争」さらには「喧嘩両成敗」などという言葉が飛び交うように、日本社会にとってパレスチナ/イスラエルを取り巻く歴史やその非均衡性の本質は、2023年の〈10.7ガザ蜂起〉以降も全く理解されていません。
アカデミズム、ジャーナリズム、社会運動圏の脆弱性があらわになったとも言えるこの不理解は、「植民地主義」「人種主義」の意識のもと、イスラエル建国を支持し、歴史的大虐殺を傍観にとどまらず支援さえする欧米を世界の普遍として崇拝し続けてきたがゆえの限界点です。その差別意識の残滓は、かつてアジア圏の支配者であった帝国日本、そして今を生きるわたしたちの社会の底にも確かに流れています。
本イベントでは、パレスチナをめぐる思想史の研究や翻訳紹介に尽力されている早尾貴紀さんと、お相手に東アジア地域の思想文化研究者の丸川哲史さんをお迎えし、パレスチナに対する世界/東アジアに対する日本の比較を起点に、今あらためて日本の加担の歴史を知ること、そして暴力の前に人文知の力を信じる意味を伺います。
◆早尾貴紀さん著書の会場販売書籍◆
『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち』(皓星社)
『イスラエルについて知っておきたい30のこと』(平凡社)
※会場で使用できるのは現金またはPayPayのみとなります。ご注意ください。
◆アーカイブ視聴について◆
イベント終了後に、配信参加/会場参加の方ともにご視聴いただけるアーカイブ配信を予定しております。準備ができ次第、Peatixのメッセージ機能よりご案内します。
ご案内はイベント終了後1週間前後に差し上げる予定です。
<会場>
西荻のことビル2F 西荻シネマ準備室(東京都杉並区西荻南3丁目6-2 )
<主催>
今野書店 ※会場は今野書店ではありません。ご注意ください。
<情報保障>
・来店参加の場合
UDトークを使用する予定です。ご希望の方は、アプリをダウンロードしたお手持ちのデバイスで字幕をご覧ください。トーク開始前にQRコードを共有します。(自動生成による誤認識もございます)
通訳や筆談者など介助者が同伴される場合、別途お席をご用意いたします。お手数ですが、お申し込み後Peatixのメッセージ機能でご連絡ください。
・リアルタイム配信での視聴の場合
Zoom画面の[字幕を表示] ボタン([cc]ボタン)をクリックで字幕が表示されます。(自動生成による誤認識もございます。)
・アーカイブ配信での視聴の場合
イベント終了数日後、配信参加/来店参加の方ともにご視聴いただける期間限定のアーカイブ配信で、修正済みの字幕がご利用いただけます。
<書籍紹介>
『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち 〈民族浄化〉の原因はどこにあるのか 』
早尾貴紀 著

皓星社 刊
2025年4月10日発売
本体価格2,500円+消費税
パレスチナ/イスラエル問題を「自分のこと」として考えるために
ガザのジェノサイドを許容するこの世界は、さらにそうした破壊的暴力を「正義」の名のもとに行使することを支持する欧米日は、そうした帝国の側の住民である「日本のわたしたち」は、いったい何者なのか。それこそが最も問われるべきことである。(「はじめに」より)
国際法に明確に違反する虐殺であるにもかかわらず、「停戦」まで長すぎる月日を要し、さらにいまだ続くイスラエル軍によるガザ侵攻。
イスラエル建国を支持し、その筆舌に尽くし難い暴力を黙認し続けてきた欧米諸国の責任が問われる現在、かつて東アジア史におけるグレート・ゲームに名乗り出た帝国日本との関わりを起点に、国際的な植民地主義の負の遺産を検証する。
そして、ユダヤ人国家・イスラエル建設の発想はどのように生まれ、知識人たちはどのように正当化/批判してきたのか、思想史の観点からも経緯を追う。
社会思想史研究者であり、パレスチナ/イスラエル問題にかかわってきた著者によるこれまでの主な対談のほか、また南アフリカ現代史の研究者・牧野久美子さんと植民地期および解放期における在日朝鮮人の生活史/ジェンダー史研究者・李杏理さんとの新規鼎談も収録。
『イスラエルについて知っておきたい30のこと』
早尾貴紀 著

平凡社 刊
2025年2月13日発売
本体価格1,900円+税
2023年10月7日に起きたハマースの蜂起から約15カ月半後の2025年1月19日、イスラエルとハマースの間で6週間の「停戦」合意がなされた。
イスラエルの一方的な爆撃によりガザ地区の公共施設や主要インフラは壊滅的な状況に陥り4万人超が死亡、その大半は子どもや女性だったとされる。
だが、イスラエルによる暴力はいまに始まったことではない。
1948年のイスラエル建国前からシオニストたちはパレスチナの地の略奪を目標に、欧米や周辺諸国を巻き込み、暴力を繰り返してきた。
キリスト教福音派のシオニズムへの接近、ホロコーストの政治利用、ユダヤ教とシオニズムの対立、PLOの挫折、オスロ合意の欺瞞、〈10・7〉蜂起、そしてイスラエルが描く「ガザ2035」の未来図とは?
いま私たちがパレスチナ問題を考えるための基本書。
「停戦」は、一般的な国家戦争の停戦とは全く異なり、イスラエルによる一方的なガザ地区でのジェノサイドの「一時停止」にすぎません。
ガザ地区の占領も封鎖も変わらず、またやはり占領下のヨルダン川西岸地区で続いているイスラエル軍の侵攻と入植者による襲撃・収奪も止まることがないのです。――「あとがき」より
<登壇者プロフィール>
早尾貴紀(はやお・たかのり)

1973年生まれ。東京経済大学教員。専門は社会思想史。2002〜04年、ヘブライ大学客員研究員として東エルサレムに在住し、西岸地区・ガザ地区・イスラエル国内でフィールドワークを行なう。
著書に『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち 〈民族浄化〉の原因はどこにあるのか』(皓星社、2025年)、『イスラエルについて知っておきたい30のこと』(平凡社、2025年)、訳書にジョー・サッコ著『ガザ 欄外の声を求めて』(Type Slowly、2025年)、共訳書にサラ・ロイ『なぜガザなのか パレスチナの分断、孤立化、反開発』(岡真理/小田切拓との共訳、青土社、2024年)など。
丸川哲史(まるかわ・てつし)

1963年和歌山市生まれ。明治大学政治経済学部/同大学大学院教養デザイン研究科長。2006年一橋大学大学院言語社会研究科にて博士号(学術)を取得。専攻は東アジア思想・文化史。
著書に『台湾、ポストコロニアルの身体』(青土社 2000年)、『リージョナリズム』(岩波書店 2003年)、『竹内好』(河出書房新社 2010年)、『思想課題としての現代中国』(平凡社 2013年)、『魯迅出門』(インスクリプト 2014年)、『阿Qの連帯は可能か』(せりか書房 2015年)など。共著に『野生の教養』『野生の教養Ⅱ』(法政大学出版局 2022年、2024年)など。その他、講談、版画制作にも手を染めている。またテント芝居『野戦之月』にも参加。
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<イベント概要>※必ずお読みください。
【日時】2025年5月24日(土)18:00〜19:30
【配信参加】
参加費:1,650円
・配信はZoomのウェビナー機能というサービスを使用いたします。
・インターネット接続環境下のPC、スマートフォン、タブレットからご視聴いただけます。
・Zoomご利用にあたっては、事前にアプリをインストールしてください。インストールや使用は無料です。
・イベント中、お客様の顔や音声などは配信されませんのでご安心ください。
・配信映像の録音・録画はご遠慮ください。
・イベント中のお問い合わせや質問コーナーへの投稿は、Zoom画面下部の「Q&A」から送信できます。
・Zoom画面の[字幕を表示] ボタン([cc]ボタン)をクリックで字幕が表示されます。(自動生成字幕につき間違いがございます)
・原則として、お申込み後はキャンセルできません。
【会場参加】
・参加費:2,200円
・定員:30名
・会場:西荻のことビル2F 西荻シネマ準備室
・開演時間の30分前から開場・受付します。
・会場である”西荻のことビルには、2階へ上がるエレベーター・エスカレーターがございません。車いすでお越しの方は、恐れ入りますが事前に連絡くださるようご協力をお願いいたします。
・原則として、お申込み後はキャンセルできません。当日ご欠席される場合でも、リアルタイム配信をお持ちの端末から視聴することができます。配信でのご視聴に関しましては、上記の【配信参加】をご確認ください。
<お問い合わせ先>
お問い合わせはPeatixを通してお送りください。ページ下部にある[主催者へ連絡]ボタンをクリックでご連絡フォームが開きます。